現在の全学連 このような激動の歴史を経て、現在でも各派全学連は活動中である。ここでは、普段、絶対に一般マスコミでは取り上げられることのない「現代の全学連」を各派機関紙から抜粋し、その活動の一端だけでも紹介したいと思う。 これらの写真・記事は、それぞれ中核派の「前進」、革マル派の「解放」、革労協の「解放」より引用させていただきました。前進社、解放社、現代社の関係者の方、無断引用をお許し下さい。 |
革マル派系全学連 革マル派系は早稲田大学が最大拠点である。他には愛知大学、金沢大学など。全学連大会は66回を数える。中核派、解放派からは相変わらず「反革命」とか「ファシスト」などと呼ばれ、攻撃の対象となってしまっている。 |
「カンボジアの法人救出」を名分とした 防衛庁への緊急抗議に決起 7・13 全学連 七月十三日、午前十一時。全学連のたたかう学生たちは、橋本反動政権による「カンボジアからの法人救出」を大義名分とした自衛隊機の海外派遣の強行を弾劾する闘いに勇躍決起した。許しがたいことに、橋本政権は、その前日の十二日午前八時に、航空自衛隊のC一三〇輸送機三機をタイ・ウタパオ海軍基地へむけて急派したのだ。 折からの雨の中、六本木の防衛庁の正面ゲート前に白ヘルメットの勇姿が敢然とあらわしたわが全学連抗議団の学生たちは、すぐさま横断幕を掲げ、満腔の怒りをこめて政府・防衛庁に対してシュプレヒコールをたたきつける。 「今回の派遣は法人救出を大義名分にして海外派兵を既成事実化する攻撃にほかならない。学友諸君、われわれの怒りの声を政府・防衛庁にたたきつけようではないか!」 「『カンボジアの法人救出』を名分とした自衛隊の海外派遣を許さないぞ!」「日本の軍事大国化反対!」 たたかう学生のシュプレヒコールに雨天を衝いて六本木の街に凛凛と響きわたる。正面ゲート前はいっきに戦闘的にぬりかえられた。足早に行きかう労働者たちも、全学連の学生たちの姿を目にするや、足を止めて共感の眼差しで見守っている。 「首相専決体制づくり反対!」「危機管理体制の強化をゆるさないぞ!」突き上げるこぶしにますます力がこもる。防衛庁の守衛たちはたたかう学生の気迫におされてなすすべをうしない、ただおろおろするばかりだ。 さらに全学連のたたかう学生たちは、今回の自衛隊機海外派遣の意味するものを満天下に明らかにしながらたたかった。ハンドマイクをもった学生の声がひときわ響きわたる。 「首相権限の強化をねらう首相・橋本は、今回の派兵にかんして準備行動だなどと称しながら、国会承認や閣議決定を経ることもなく独断決行した」「『アジアの盟主』にのしあがるというどす黒い野望に燃える橋龍政権は、秋にせまった『ガイドライン見直し』とそれにともなう有事法制の制定によって日米共同作戦体制を飛躍的に強化するとともに、このただなかで『自前の危機管理能力』をもつ軍事大国化をめざして日本独自の軍事力の強化をはかろうとしているのだ」「今回の派遣もまさにこのような悪辣なねらいに貫かれたものにほかならない!」 全学連のたたかう学生たちは権力による一切の弾圧を許すことなく、さらに政府・防衛庁にたいして怒りのシュプレヒコールをたたきつけたあと、政府・防衛庁にたいして抗議声明を断固として突きつけたのであった。 全学連のたたかう学生たちは、「カンボジアの法人救出」を大義名分とした自衛隊の海外派遣を弾劾して最後までたたかいぬいたのである。 全学連第66回大会を実現 反戦・反安保・ネオファシズム的反動化阻止の闘う指針を確立 全学連のたたかう学生たちは、七月十四日から十六日にかけて第六十六回定期全国大会を実現した。たたかう学生たちは、「ガイドラインの見直し」にもとづく日米共同作戦体制の飛躍的強化に反対し有事立法・改憲を阻止することを焦点的課題とする反戦・反安保闘争を、「危機管理体制」という名の今日版国家総動員体制づくりに反対する闘いと結びつけて、今夏−今秋、断固としておしすすめていくために、その指針をがっちりと確認したのだ。それとともに、このような闘いを牽引する全学連の新たな執行部体制を確立したのである。 議案・地方報告をめぐって活発な討論 大会初日の午前十一時、会場の南部労政会館(東京・品川区)にはたたかう学生たちが全国各地から結集し、互いに自分の大学でのとりくみの現状を紹介しあい語りあっている。 鳴り響いていた「インターナショナル」の歌がピタリとやみ、本大会実行委員会の学生が高らかに開会を告げる。 さっそく全員がたちあがってシュプレヒコールをおこなう。早くも会場は闘いの熱気に包まれる。議長団と選挙管理委員が選出され、つづいて石田全学連委員長が開会あいさつにたつ。 彼は、全学連が今春期にきりひらいた地平を確認するとともに、現時点の階級情勢について政治的感覚を研ぎすまして対決すべきことを訴えた。すなわち、東京湾の原油流出事故やカンボジア内戦の再勃発にさいして、橋本政権は絶好のチャンスとばかりに、首相・橋本が陣頭指揮をとるかたちで自衛隊を出動させた。このように日本帝国主義権力者が現に着々と「危機管理体制」の強化をおしすすめていることにたいして、全学連は断固として反撃の闘いを推進しなければならない、と石田委員長は熱烈に呼びかけたのだ。 「ヨシ!」たたかう学生だちは力強く呼応する。 さあ、いよいよ中央執行委員会からの議案の提案が開始される。第I部「総括」第一章では、社・共既成指導部翼下の平和運動をのりこえるかたちでたたかいぬいてきた反戦・反安保・沖縄闘争の経過と意義が鮮明に提起された。そして休憩をはさみ、第二章では、今春期の闘いのただなかで全学連運動の担い手たちがつきあたった限界が切開され、諸教訓が論じられた。 とりわけ、大衆オルグ上の教訓として、革命的学生運動の担い手たる自己を理論的・思想的に変革する、この自己変革の内的苦闘を絶対的基礎として、<組織化の現象学>を適用して学生大衆にオルグをかけるべきことがあらためて確認された。 翌十五日、議事の冒頭に、前日提起された議案をめぐっての活発な討論が展開された。早稲田大学をはじめとする全国各大学の学生が議案で提起された教訓にふまえてみずからがつきあたった壁を −−仲間との論議を基礎にして −−克服してきたことを紹介しつつ、いっそうの自己研鑽に励んでいく決意を朗らかに語ったのである。 つづいて中執から議案の第II部「情勢分析」が提起される。そこでは、米・欧・日帝国主義諸国と中国・ロシアとの<新たな東西角逐>を震源とする戦争的危機の高まりに揺さぶられている世紀末的現代世界の階級情勢がダイナミックに分析されるとともに、このような条件のもとで「アジア・中東有事」に即応するためにクリントン政権との日米安保同盟のグローバルな強化の合意にもとづいて日米共同作戦体制の再編・強化に突進している日本帝国主義・橋本政権の動向が分析された。 さらに第III部「任務・方針」第一章では「ガイドライン見直し」にもとづく日米共同作戦体制の再編・強化に反対し有事立法・改憲を阻止することを焦点的課題とする反戦・反安保闘争を、日米安保条約を容認したり<反安保>を実質上は彼岸化したりしている社・共既成指導部の翼下にある「護憲」請願運動をのりこえて推進していくための指針が明確にうちだされた。そして第二章として、神戸小学生惨殺事件と「犯人」のデッチあげ逮捕をテコとして加速する「危機管理体制」強化の攻撃を打ち砕くための闘いの指針が鮮明に提起された。つづく第三章では、中曽根康弘が<保・保連合>結成のためのイデオロギー的結集軸としてうちだしている「新保守主義論」なかんずく改憲イデオロギーにたいする批判が明らかにされた。 このような中執からの議案提起につづいて、各地方のたたかう学生からの報告が相次いでおこなわれた。北信越地方共闘会議からは、<東海村再処理工場の爆発事故・もみ消し策動弾劾!「ブルサーマル計画」阻止!>を焦点的課題とする日本の原発・核開発反対の闘いの指針が、そして北海道地方共闘会議からは、矢臼別自衛隊演習場での米海兵隊実弾砲撃演習を阻止することを課題とする闘いの方針が提起された。 ひきつづいて東海地方共闘会議からは、クリントン政権が四月二十九日に発表した「九七年度国防報告」の分析と批判が、そして九州地方共闘会議からは、教育のネオ・ファシズム的再編を打ち砕く闘いを推進していくために、政府・文部省が急ピッチで練りあげている「教育改革」の指針の分析と批判が展開された。 さらに大会の三日目には、関西共闘会議から、6.15労学統一行動の方針解明をめぐる諸教訓が、そして沖縄県学連から、沖縄における反戦・反安保闘争を広範に組織化していくうえでの諸教訓が、とりわけ「沖縄自立論」との対決などの教訓が積極的に明らかにされた。 革共同代表があいさつ さあ、いよいよ満場の拍手に迎えられて、わが同盟・革マル派の代表が連帯挨拶にたった。 彼は、まずもって既成労働運動指導部の腐敗に抗してたたかう戦闘的・革命的労働者とこれと連帯している全学連にたいして、敵権力内謀略グループがうちおろしている新たな謀略の企てを断固として打ち砕くべきことを熱烈に訴えたのだ。 そして、わが同盟の代表は米・ソ核実験反対闘争の経験を語りすすめる。六〇年安保闘争のただなかで理論的にも実践的にも破綻したブントの指導理論の誤謬を切開し、すなわちその左翼スターリン主義の母斑を根底的に払拭し、「帝国主義とスターリン主義に抗してたたかう労働者階級と連帯して革命的学生運動を推進せよ!」このスローガンに集約的に表現される新たな路線を確認し、この路線にもとづく革命的学生運動の真価を遺憾なく発揮した闘いこそが、米・ソ核実験反対闘争なのだ、と。 彼は、わが反スターリン主義運動の創成者・黒田寛一同志の『学生戦線』第二号に掲載された「米・ソ核実験反対闘争の推進のために」という論文をみずからの感慨をこめて紹介した。すなわち、「米・ソ核実験反対」の闘いが、大衆闘争をとおしてスターリニズムの本質を暴露しそれへの否定的自覚をうながしいくその端緒をきりひらく闘いとしての意義をもっていること、このことを黒田同志が同論文において実践的な問題意識をもって明らかにしたことに、「今なお新鮮な驚きを感ずる」と語ったのである。そして、この闘いの創造過程における苦闘を若い仲間たちが追体験すべきことを訴えたのである。 彼は、当時みずからが「反帝・反スタの反戦闘争を」という考えにほぼ近い左翼的偏向におちいっていたことを紹介しつつ、それを自覚し克服してきたプロセスを明らかにした。すなわち、彼は、「米・ソ核実験反対闘争の推進のために」の第五章で全学連の反戦闘争において発生した偏向と誤謬の根拠が三つの観点から論じられていることにふれつつ、「これを読んで初めて目を開かれる思いがしたのを今でも生なましく覚えている」と語った。「とくに一番目にふれられている、『反戦=反帝』というレーニン的スローガンを無媒介的に現段階にもちこむという偏向は、まずもって認識論的な角度から反省し克服していかなければならない、ということにものすごく衝撃をうけた」、と。そして、「下向分析的な思考法を体得しないかぎり全学連運動の発展は絶対ありえないと論議しつつ、『現代における平和と革命』の第一章を勉強し直し、自分じしんの思考法を変えていく哲学的追求を真摯におこなってきた」ことをあきらかにしたのだった。 そして彼は、当時の指導的メンバーの政治技術主義的な運動のつくり方、組織のつくり方を克服する闘いは、同時に政治技術主義的な運動=組織づくりを根本的に克服するための論理的=思想的拠点を自分じしんがつくることなくしてはなしえなかったのだとのべつつ、そのための組織的な学習に全力でとりくんだことを語った。全学連運動のただなかに、あるいはマル学同という組織をつくりだしていくうえで不可欠なものとして、組織的な学習を位置づけたこと、またマル研での黒田同志の講演に学び、またレーニンやトロツキーの革命論の学習を原典にあたって必至になって追求してきたこと、そして「こうしたことを基礎にして追求すれば追求するほど、当時の指導部の大衆運動主義的な偏向に危機感を覚えて、それとの組織的闘いをいやがうえにも決意せざるをえなかった」ことを若き仲間たちに語ったのだ。 最後に、わが同盟の代表は、「近い将来に労働戦線に移行していくであろう諸君たちが、右傾化している労働戦線のただなかにある労働者にみずからの変革の体験を語り、労働者を組織していく、そういう主体に場所的に高まっていかなければならない。帝国主義とスターリン主義に抗してたたかう労働者階級と連帯した学生運動を、革命的学生運動をさらに一歩おしすすめていくためにわが革共同全国委員会革マル派は諸君たちとともに最後までたたかいぬく」と熱烈に呼びかけ、発言をしめくくったのだ。 全学連の学生たちは、全学連の革命的学生運動の路線を確立したこの出発点における苦闘を追体験し・みずからが反スターリン主義運動の担い手として自己変革をかちとっていく決意をうちかためつつ、満場の拍手でこの呼びかけに応えたのである。 磐石の組織体制を確立 このわが同盟の連帯あいさつにつづいて、自由討論として、早稲田大学の学生から『新・護憲宣言』にうたわれている宮沢喜一式「護憲」論の欺瞞性と偽善性を暴露する発言がなされた。 この後、石田全学連委員長が討論のまとめをおこない議案の採択にうつった。中央執行委員会提出の議案は満場一致で採択された。ひきつづいて、この指針にのっとって全学連運動を最先頭で牽引する中央執行委員の選挙をおこない、石田貴裕君を委員長に再選し、副委員長には猪井謙二君と種井一平君、書記長には田代智之君をそれぞれ再選したのである。 この後、「韓総連の破壊に狂奔する金泳三政権を弾劾する!」という韓国のたたかう学生へのアピールと、第35回国際反戦集会の成功にむけた特別決議が満場の拍手で採択された。 そして、たたかう学生たちはシュプレヒコールとインターナショナルの斉唱をもって三日間にわたる議事をしめくくったのである。 全学連のたたかう学生たちは、本大会で闘いの指針と体制を確立したことをふまえて、<反戦・反安保・ネオファシズム的反動化阻止>の階級敵戦列を構築するために今夏−今秋、全力で奮闘するであろう。 |